等々力好泰の放浪記

趣味の釣りや映画鑑賞、喫茶店巡りなどを綴ります。

謎の喫茶店 京都

少し肌寒くなってきました、紅葉も綺麗に広まって長野は艶やかな色に染まり賑わっております。

 

1~2年前の話です。京都に泊まりで出張をしていた時です。偶々、自由な時間が出来たので、空いた時間を京都の喫茶店で美味しいコーヒーを飲みたいと探していました。当時、京都は日本の昔ながらの和が今も濃く残る街なので茶道文化も強いイメージが有るのではないか?きっとコーヒーも凝っていて美味しいのでは?と勝手なイメージがありました。日本海側『舞鶴』の少し離れた場所でホテルを取っていたので周辺の喫茶店を探していました。中々見当たらず、コンビニで軽いおやつでも購入しようかと思った矢先に喫茶店の看板が見えました。看板に『喫茶店』と記載しているだけで、お店の名前は詳しくは分かりませんでした。外装は少しだけ亀裂が入っていて、パイプ等も潮風の影響か錆びていました。これだけで見ると古いコンクリートの建物でした。

 

入り口の扉は中が分かりづらいようになっているので入りづらかったのですが、その時の気分が好奇心が強くなっていた(仕事が順調だったので)事もあり、思いっきて扉を開けてみました。するとカウンターに立つお爺ちゃんが絵にかいたような喫茶店のマスターの様な恰好をしていました。「らっしゃい!」何故か妙に威勢が良い。カウンターとテーブル席がありましたので、私はテーブル席に座ろうとしていたらカウンターに座っていた常連らしきオジサンが「お兄さん、ここ空いてるよ」と親しみやすい感じで声を掛けてきました。私はオジサンの側に座りコーヒーを頼む。

 

するとオジサンが沢山話しを始めます。元は魚屋の主人が息子に店を受け渡して趣味で喫茶店を開いたのがこの喫茶店と言う話をしてくれました。マスターの威勢の良さが何となく分かった気がしました。しかし、コーヒーは意外に美味しかったです。どうやらマスターはコーヒー好きで豆をちゃんと挽いてから作っているようです。店の中は置いてある物全てレトロな感じがする物ばかりで蓄音機まで置いてあります。マスターが蓄音機にレコードを置くと何故かさだまさしの「精霊流し」が流れます。私は「私もさだまさしが好きなんですよ」と言うと隣のオジサンが「実は、マスターと奥さんの思い出の曲なんだ・・・」と寂しい顔をして告げる「そうだったんですか、すいません・・・」私はマスターに告げると、マスターは「えっ!?なんの話?」という反応でしたが私は深く聞いてしまうと逆に失礼と思い、追求する事はしないように止めておきました。

 

すると入口のドアから長靴と魚屋のエプロンをした元気の良いオバちゃんが現れ「アンタ!ネギと牛乳持ってきたよ!!」と言うとマスターが「おう!いつもありがとう」と返す。隣のオジサンがキョトンとした私の表情を見て笑う。なんだかしてやられたと思いながらコーヒーを啜る私でした。

 

先週の土曜日に調度、家族で釣りして帰りの車内で、さだまさしの「精霊流し」が流れ始め私はその時の事を思い出して笑ってしまった。妻が「暗い曲なのに、変なの」と言ってきたので思い出話を妻にしました。暗い曲なのに何故だが私達の中では温かい曲になってしまいました。また京都に行く事があればまた行きたい喫茶店です。

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